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不動産売却 投稿日:更新日:

【損しない売却術】3000万円の家を高く売るには?築年数別の価値変動と査定アップの秘策

東京財託 不動産売却 3000万円 高く売る 方法

3,000万円で買った家を損することなく売却したい。
出来るだけ高く売る方法や築年数ごとに価値がどれだけ変化するかについても知っておきたい。

今回はそのような方に向けて、不動産の損しない売却術をテーマに家を高く売る方法や築年数別の価値変動について解説します。売却時に査定アップするための秘策についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

築年数がカギ!家の価値はこう変動する

家の価値は築年数」に大きく左右されます。特に木造一戸建の場合、建物自体の価値は時間の経過とともに下がるのが一般的です。ここでは「築浅」「築10年前後」「築20年以降」の3つの期間に分け、3,000万円で買った家の価値がどのように変わるのかを解説します。

築浅(~5年)

築浅(~5年)の物件は、新築時の価格上乗せ分である「新築プレミアム」がまだ残っているため、購入価格に近い高値での売却が期待できます。例えば、3,000万円で購入した家を3年後に売却する場合、設備は最新で内外装もきれいに保たれていることが多いため、買主はリフォーム費用をかけずに新生活を始められます。

周辺の土地価格が安定していれば、購入時と同等以上の価格で売れることも考えられるでしょう。特に駅近などの好立地物件は、需要が高く価格が落ちにくい傾向にあります。このように、築浅で建物の状態が良い物件は、買い手がつきやすく、売主にとって有利な条件で売却を進めやすい時期とも言えます。

築10年前後

築10年前後は、家の価値が大きく下落する時期にあたります。新築時に上乗せされていた価格(新築プレミアム)がほぼなくなり、経年による劣化が目立ち始めます。特に木造一戸建の建物価値は、国土交通省が発表している「中古住宅流通、リフォーム 市場の現状」によると、この時期に購入時の50%程度まで下がるとされています。

画像引用:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム 市場の現状」

 

また、この時期は、キッチンや浴室、給湯器といった住宅設備の多くが寿命を迎えるほか、内装の劣化によりリフォームも必要になってきます。そのため、築10年前後の物件は、買主から「もうすぐ交換や修繕が必要になる」と判断され、査定額がマイナス評価されるのです。

このように、この築10年前後の時期に売却を検討する際は、設備の劣化状況を正確に把握したうえで、適切な売出価格を設定する必要があります。

築20年以降

築20年を過ぎた物件は、土地の価値(=立地や将来性)が評価の中心になります。先述した国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム 市場の現状」の表を見ると、日本の不動産市場においては、木造一戸建の建物価値は、築20~25年でほぼゼロとみなされるのが一般的です。

例えば、購入時に3,000万円(内訳:土地1,500万円、建物1,500万円)だった家を築25年で売却するケースを想定します。この場合、建物価値はほぼゼロと評価され、売却価格は土地の時価が基準となります。もし周辺地域の開発などで土地の価格が1,800万円に上昇していれば、売却価格もそれに近い金額が期待できますが、土地価格が1,200万円に下落していれば、売却価格もその水準に下がります。

このように、築20年以降の家の売却では、建物の状態よりも立地や土地の将来性がいかに優れているかが、売却価格を左右する最大の要因となるでしょう。

査定額を左右する5つのポイント

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ここまでは築年数を基準として家の価値を見てきましたが、家の査定額は築年数だけで決まるわけではありません。建物の状態や周辺環境など、多くの要素が複雑に絡み合って算出されます。ここでは、査定額を左右する5つのポイントについて解説します。

①物件の状態

物件の状態は査定額に直接影響します。特に内外装の清潔感や設備のコンディションは、買主の第一印象を左右する重要な要素です。

具体的には、壁紙の汚れやフローリングの傷、水回りのカビや劣化はマイナス評価につながります。また、キッチンや給湯器などの設備が古く、交換が必要と判断されると、その費用分が査定額から差し引かれることもあります。

逆に、日頃から手入れが行き届き、大切に使われてきた家は「リフォームなしですぐに住める」と判断され、プラスの評価が得られるでしょう。このように、物件をいかに良い状態で保っているかが、査定額を少しでも高くするための鍵となります。

②立地条件

立地条件も家の資産価値を左右する重要な要素です。生活の利便性が高い場所にある物件は、将来にわたって安定した需要が見込めるため、高く評価されます。査定ではまず、最寄り駅からの距離が重視されます。最寄り駅からの距離が近いほど査定額が高くなり、通勤・通学に便利な路線の駅であれば、さらに評価は高まるでしょう。

また、駅からの距離だけでなく、スーパーやコンビニ、病院、公園といった生活関連施設の充実度も価格に影響します。特に、子育て世帯をターゲットにする場合、小学校や中学校の学区、保育園の近さなども重要な評価ポイントです。物件そのものだけでなくその場所で快適に暮らせるかどうか」という視点が、査定額に影響を及ぼすことを理解しておきましょう。

③土地の形状・広さ

土地の形状や広さも、査定額を左右するポイントです。土地の使いやすさや建て替え時の自由度が、土地の資産価値として評価されるためです。

最も評価が高いのは、正方形や長方形といった「整形地」です。整形地はデッドスペースが生まれにくく、建物の設計や駐車スペースの配置がしやすいため、人気が高い土地の形状です。一方、三角形の土地や道路に接する間口が狭い「旗竿地」などの不整形地は建築に制約が出やすく、利用価値が低いと判断されるため評価が下がる傾向にあります。

また、その土地にどれくらいの規模の建物を建てられるかを示す指標も重視されるポイントです。敷地面積に対する建築面積の割合である「建ぺい率」や、延床面積の割合である「容積率」が高いほど、より大きな家を建てられます。そのため、建ぺい率と容積率が高い土地は利用価値が高いと判断され、査定額もアップします。

④周辺の売買事例

家の査定では、売主の希望価格ではなく市場での相場が重視されます。そのため、周辺の売買事例が査定額を算出する際の客観的な基準となります。

不動産会社は、不動産流通機構が運営するデータベース「レインズ」などで成約価格のデータを参照し、客観的な数値に基づいて査定額を導き出します。例えば、近隣で同じような条件の家が2,500万円で売れた実績があれば、それが査定価格の有力な根拠となるのです。

そのため、「3,000万円で買った家だから、それ以上で売りたい」という売主の希望とは別に、査定では相場に基づいた市場の現実的な価格が提示されます。

⑤売り出し時期

家を売り出す時期も、査定額を左右する要素の一つです。不動産市場には購入希望者が増える「繁忙期」があり、そのタイミングを狙えば有利な条件で売却しやすくなります。

不動産取引が最も活発になるのは、転勤や進学などで新生活を始める人が増える1月~3月です。この時期はマイホームを探す人が多くなるため、物件への注目度が高まります。多くの購入希望者が集まれば、価格交渉も有利に進められ、希望に近い価格での売却が期待できるでしょう。

次いで不動産市場が活発になるのが、秋の転勤シーズンにあたる9月~11月です。逆に、多くの人が休暇を取る8月や、年末年始で慌ただしい12月は、市場の動きが鈍くなる傾向にあります。

もし売却時期を選べるのであれば、市場が活発なタイミングに合わせて売り出すことで、好条件の売却につながる可能性が高まるでしょう。

 

査定額をアップさせるための3つの秘策

 

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家の査定額は、少しの工夫で引き上げられる可能性があります。ここでは、不動産会社に査定を依頼する際におこなうべき3つの秘策を紹介します。

徹底した清掃と片付け

査定額をアップさせるためには、徹底した清掃と片付けをおこないましょう。室内が清潔だと家の第一印象が良くなり、購入意欲に直結するため、査定評価が高まります。

特に、汚れが目立ちやすい以下の箇所を重点的に清掃しましょう。

  • キッチンの油汚れやコンロの焦げ付き
  • 浴室の水垢やカビ
  • トイレの水垢やニオイ
  • 壁紙の汚れ

自身での清掃が難しい頑固な汚れがある場合は、プロのハウスクリーニングを依頼するのも一つの方法です。

小さな修繕で大きな印象アップ

査定前に小さな不具合を修繕しておくと、家の印象が格段に良くなります。

査定時は、壁紙の剥がれやフローリングの傷といった小さな不具合でも「管理が不十分な家」としてマイナスの印象を与えてしまうため、査定額が下がってしまう恐れがあります。ホームセンターなどで手に入る補修材を使えば、クロスのひび割れや床の傷、ドアのきしみなど、軽微な不具合を自身で修繕することが可能です。

ただし、査定額アップを狙ってキッチンを最新式に交換するような、高額なリフォームは慎重に判断しましょう。リフォームにかけた費用を売却価格に全て上乗せするのは難しく、費用倒れになるリスクがあるためです。あくまで「マイナス評価を避ける」という視点で、低コストで対応できる範囲の補修にとどめておきましょう。

売却前の書類準備

査定前は、物件に関する書類を準備しておきましょう。物件に関する書類があれば建物の品質や維持管理の履歴を客観的に証明でき、プラスの評価が得やすくなります。用意しておきたい書類は、主に以下のとおりです。

  • 建物の設計図書
  • 定期点検・リフォームの記録などをまとめた住宅履歴情報
  • 耐震等級などを示す住宅性能評価書
  • 住宅設備の取扱説明書・保証書

これらの書類を査定時に提示すれば、査定担当者に「適切に管理されてきた質の高い家」と判断され、査定でプラスに働く可能性が高まります。

成功事例に学ぶ!3000万円の家を高く売った人の共通点

3,000万円の家を相場より高く売却した人には、物件の魅力を最大限に引き出し、買主目線で「住みたい」と思わせる工夫を徹底したという共通点があります。

ここで、3,000万円で購入した築15年の家を、相場より200万円高く売ったAさんの事例を見てみましょう。Aさんは複数の不動産会社から2,300万円前後の査定を受けていました。そこでAさんは、さらに好条件で売却するために、家の魅力を最大限に引き出す工夫を徹底します。

まず、不要な家具をトランクルームに預けて室内を広く見せ、水回りや窓を隅々まで磨き上げました。また、住みながらの売却活動だったため、急な内覧依頼にも対応できるよう常に家を片付け、リビングには観葉植物を飾って明るい雰囲気を演出しました。さらに、内覧時には、Aさん自身が近隣のおすすめの店や公園、学校までの安全な道のりなどをまとめた手作りのガイドを買主に渡しました。

これらの地道な努力が実を結び、最終的にAさんの家は2,500万円で成約しました。このように、物件を大切に扱い、スペックだけでは伝わらない価値を買主に丁寧に伝える姿勢が、高値での売却を実現させたのです。

まとめ

この記事では、3,000万円で買った家をより高く売却するための具体的な方法を解説しました。

家の価値は築年数で大きく変動しますが、査定額は物件の状態や立地条件、売り出す時期などさまざまな要因で決まります。査定前には、徹底した清掃や小さな修繕、関連書類の準備といった「秘策」を実践することで、家の価値を最大限に引き出すことが可能です。

何より、まずは信頼できる不動産会社に相談し、査定してもらうことから始めましょう。あなたの家を最大限に評価してくれるパートナーを見つけることが、満足のいく売却への第一歩です。